鎌倉本社~24時間遊び24時間働く~

株式会社カヤック

株式会社カヤック

代表取締役 柳澤 大輔氏

WEB上で自社の面白サービスや他社とのレベニューシェアの企画・開発・運営を行う。それにともなうイベント開催やオンラインショップなどにも積極的に取り組んでいる。1998年に合資会社カヤックとして設立された。 7期目の2005年1月に株式会社カヤックとして事業を引き継ぎ再スター ト。

品川から横須賀線に揺られて約50分、鎌倉駅に降り立つと周りはガイドブックや地図を手に楽しそうな観光客ばかり。ひとまずインフォメーションで無料の地図つきガイドを貰ってみたり。カヤックさんは新宿区高田馬場から古都・鎌倉へ、という思い切った移転計画を打ち出したユニークな企業だ。都内の利便性に勝る価値を鎌倉に見出した株式会社カヤックの代表取締役 柳澤大輔氏に今回の移転の裏にある仕事環境へのアツイ想いを聞くことができた。

星空、蛍、波音

鎌倉に本社を構えた経緯を教えてください。

以前は高田馬場に事務所を構えて仕事をしていたのですが、もともと「余暇と仕事を一緒にしたい」という想いがありました。午前でいったん仕事をあげて、海行って、ビール飲んで、また仕事して…っていうようなスタイルですね。そんな風に仕事が出来たらなぁ…と場所を探し始めたところ、山があって海があって、空気もなんだかきれいで…という鎌倉にたどり着いたわけです。鎌倉って、「いつか隠居して」みたいなイメージがあったりするかもしれませんが、将来や隠居後じゃなくって今でいいじゃん!みたいな感覚です(笑)

オフィスが鎌倉にあるメリットを教えてください

鎌倉・湘南は土地に力があるんです。それは自然が身近であることの魅力だったり、好きなものがあって様々なところから集ってきた人々であったり、もとから住んでいる人の迎えてくれる姿勢であったりするのかもしれません。
力のある土地に事務所があって、優秀な社員がいる。それだけですごいことですよ。「湘南スタイル」っていう地域に特化した雑誌があるんですが、そういう雑誌が成り立つ地域って強いですよね。
ここの土地を選んだところも、「カヤックらしさ」です。ですから、ここの土地にあるカヤックを選んで来てくれるメンバーは、その時点でカヤックの価値観に近い人だと思うんです。そういった意味ではリクルーティングにもプラスだと考えています。

やはり、デメリットもありますか?

まぁコンビニが少ないとか、21時過ぎると食事処が早く閉まる、とかはあります。都内に比べれば24時間やってるサービスは極端に少ないですね。やはり都心に向かうには1時間近くかかりますし、交通費も考えると…。
でも、流れている空気が違いますし、夜暗くなって歩いていると蛍がいたり、波音も聞こえてきたり… とか、要は自分が生活する中で身体と環境がマッチしているかですよね。
不便な環境の中でも、通勤時の電車も人の流れと反対なので空いていますし、ノートPC持ち込んでちょっと作業してみたりもできます。それに都内に比べるとやはり賃料も安いですから、デメリットはなんとか補えています。

pic1 pic2 pic3
エントランスを入るとサボテンがお出迎え。背の低いパーテーションの側面に儲けられた専用のラックにカヤックさんの手がけるTシャツがずらりと並ぶ。

どこでも仕事ができるからからこそ、どこで働くかが重要

先ほどリクルーティングについてのお話がありましたが、詳しくお聞かせ下さい。

生活する場所・環境って大切だと思うんです。自分もそうですが、特に技術者の人って職場にも住居にも思いが強いように感じています。家を買うにしても、子供がいる人だと子供が生き生きする環境がいいな…とかありますよね。僕自身、子供が二人いるのでそういうことも真剣に考えてみたんですが鎌倉って生活ニーズにも合うんです。
色んな人がいるけれど、確固たる技術と価値観をもった上で鎌倉がいい、と思う方が弊社にいらして下さると、基本的なスタイルが合う可能性が高いと考えています。今は、ネットが繋がればどこでだって働ける。だからこそどこで働くかって、人それぞれきちんと考えるべきだと思うし、会社としても重要な戦略だと思うんです。

今後のオフィス戦略をお聞かせ下さい。

まだ分からないですね。とにかく自分達のやりたいことと住みたい場所をうまくリンクさせていきたいと考えています。都内にはクーピー(カヤックの100%子会社)が事務所を構えていますから、そこもちょくちょく使ったりとかなり自由がきく事務所環境なので、しばらくは鎌倉でいこうとは思っています。
実は由比ヶ浜の海辺に「遊び場兼夏用事務所(旧鎌倉本社)」があったりします。

最後に、東京オフィスコンサルティングのサービスについて一言お願いします。

東京オフィスコンサルティングさんの手法はミラクルでした(笑)実は自分たちで9月からずっと探していたのだけれど、ぜんぜん物件がなくて、12月頃にたまたまお願いしたところ、すぐにいくつも物件を紹介してくれました。「今までの時間と労力はなんだったんだろ?」って思いましたね。フットワークがとにかく軽い。市場に出まわっていない物件をいくつも探し出してくれましたから。しかも鎌倉で。フットワークの良さの成果ですね。ありがとうございました。

pic1 pic2
カヤックは基本的にフレックスタイム制で出勤。自転車出勤も当たり前。自分の思うように仕事の時間に幅を持たせることができるのだ。最後の写真は由比ヶ浜のオフィス内。今はまだ冬があけたところなので、ボードが置いてあるだけ、だそうだ。「24時間遊び、24時間働く」というカヤックスタイルで、ここから続々と新しい価値が創造されてゆくのだろう。

取材を終えて

「ご自身の画像を下さい」とお願いしたところ、二人のお子さんと一緒に写った画像を送ってくださった柳澤さん。家族と、社員と、積極的に”面白く”して行こうと臨む姿は大変魅力的でした。都内から鎌倉に移転するという発想はかなり奇抜なイメージがありましたが、筋がズバリと通った柳沢さんのお話には納得しきり。業務内容等だけではなく、会社の立地という大きな切り口でもどんどん企業のカラーの違いが表に出てゆけば、日本(人)はもっと豊かになれそうだなぁ…など考えながら横須賀線にトコトコ揺られて帰りました。柳澤さん、貴重なお話をありがとうございました!!

移転事例紹介